10/26/2009
Roots
「Lttle fats & Swingin' hot shot party の音楽について」 僕達の演奏する音楽はBLUESやJAZZ、RAG TIMEなどのアメリカの古い黒人音楽が中心ですが、使っている楽器に特徴があります。 黒人達が使っていた楽器には指ぬきなどをつけた手で洗濯板(wash boad)を撫で、こすり、叩き、パーカッションの代わりにした物、洗濯タライ(wash tub)にモップの柄を立て、そこにワイアーを張り、BASSの代わりにした物、大きい酒などのびん(jug)を吹き、チューバの代わりにした物などがありました。 これらの物を使うことからこのSTYLEのBANDはWash boad band 、Jug bandなどと呼ばれ、またそれらを総称してSKIFFLEとも呼ばれています。 これは1900年ごろアメリカ南部の黒人の子供達が路上で演奏することで小遣いをせびったのが始まりだと言われています。「アメリカ黒人音楽の起源」 アフリカからアメリカに連れて来られた黒人達は奴隷として働かされ、とても苦しい生活を強いられてきましたが、太鼓のリズムだけで会話さえできると言われるほど、彼らは音感、特にリズム感が優れていました。(白人達は黒人達の反乱を恐れ、彼らから会話はおろか、太鼓を叩くことまで禁止したこともあったそうです。) そんな生活のゆううつを唄ったのがBLUESでした。そしてみなさんがよく知っているJAZZという音楽もその黒人達が始めた音楽です。 みなさんがJAZZといって想像するのはおそらく「モダンJAZZ」や「オーケストラのJAZZ」ではないかと思いますが、それはJAZZが音楽的に進化する過程のほんの一部に過ぎません。 JAZZという音楽はアドリブ(即興演奏)中心で演奏されますが、そうなったのも差別 や奴隷としての強制労働という生活の中では感じることの許されない「自由」を感じるためのものだったからです。 どんな状況に置かれてもその心の中の多くを占めるものは 自分次第だということを黒人達は知っていました。とても悲しい事でさえも明るいメロディーとリズムに乗せて唄い、そして踊ったのです。 そんな中でSKIFFLEという演奏STYLEも生まれました。それはJAZZやBLUESにも取り入れられ、数多くの録音を残しました。また60年代のイギリスでのブームも手伝い現在CDやレコードなどで、たくさんの素晴らしい演奏を聴くことができます。 僕達のやっている音楽はそんな黒人の音楽です。最も音楽という名にふさわしいこの演奏で、みなさんも「音」を 「楽」しんで下さい。